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コミカレESL潜入記 


 miyamuサルサ道を行く (サルサって何ぞな?) 

の通うカレッジにはダンスの授業が数種類ある。私の選択したサルサの他にも、マンボやワルツやジャズダンスなどが開講されているようだった。ダンス担当のインストラクターも数名いるらしく、サルサを含むラテンダンス担当は、チャールズ先生という男の人だった。

ャールズ先生は、白いサテンのシャツに黒いスラックス、靴はダンス用の黒い皮の紐靴という出で立ちだった。足が長くて背が高くてひょろっとした彼の華麗な身のこなしは、爪の先までにも及ぶようだった。くねくねした腰の動きがいかにもダンサーという感じ・・・。

業のはじまる前、先生がスタジオに現れたのを見て、「今までどんなダンスも踊った事も無いような初心者で、基本のステップも分からないけど大丈夫ですか?」と、さりげなく聞いてみた。すると先生は微笑んで、全員で基本からやるから大丈夫と、全員に向かって言った。そんな事言っちゃっているけど、本当はバリバリに踊るんじゃないのか〜!?



ッスンの冒頭に先生が配ったコース案内のプリントには、「NEW YORK NIGHT CLUB STYLE SALSA」と銘打たれていた。さらに読み進めてゆくと、「このコースは初心者をNYのナイトクラブで踊るストリートマンボ(サルサ)上級者に仕立て上げるコースです」などと書かれているではないか。思わず「え、私もナイトクラブで踊れるようになるのかしら〜?」と想像はふくらみ、気持ちが盛り上がってくる。

ころで1番肝心なところなのだが、ニュヨークスタイルナイトクラブサルサって何なの?ということだ。一体これはどんな踊りなのだろうか、まったく知らないくせに申し込んでいたのだ。

界有数のマンボ・サルサのダンサーたちがNYにはいるらしい。NYのアフロ・キューバのリズムと、ビッグバンドのジャズが融合して、1900年代の中頃にマンボダンスは一大ブームを呼び起こしたという。サルサはそこから派生したダンスの種類らしく、ホットで官能的かつ健康的で、何よりエキサイティングな踊りだ。見るだけでも楽しく、もちろん踊ればもっと楽しく時が過ごせるのだ。(以上、プリントより抜粋。)

ー、こりゃますますナイトクラブに繰り出したくなってきたぞ!



業は、スタジオの鏡のある壁の前に立って、先生を中心にして横一列に並び、ベーシックステップの練習から始まった。こうして長い鏡の前で全員を眺めてみると、本当に色々な人が集まっているのだと思ってしまう。年齢も国籍も肌の色も異なり、着ている服装もバラバラだ。それが一生懸命になって同じ足踏みをしているのだから面白い。

ルサのリズムは基本的に1・2・34、5・6・78のように1拍ずつの早いステップと2拍の遅いステップが2対1で巡ってくる。トントントーン、トントントーンと頭でカウントするように、上半身を振らないで、腰から下と足を動かす。この動きが流れるようになってくると、初歩のステップでも美しい。それでも、なかなか上手く出来ずに足が左右逆に出ていたり、あちこちにさまよっている人が沢山いた。もしかして、みんな初心者なのかしら?

ーシックから、数種類のステップに進化してゆき、4種類ほどのステップを習った頃に、先生が「right, left, right.・・・ 」と、声を出してステップの順番を言っているのにもかかわらず、反対の足を出したり、完全にリズムを失って途方にくれている人達がいた。笑ってはいけないけれど、その姿に妙に安心感を覚えたのは言うまでも無い。

と、映画のワンシーンを思い出す。ステップを習う行程は、まさしく「Shall we dance?」の世界だ。間違えて反対の足を出してしまって、誰かの足を踏んでしまうような・・・そんな失敗はよくあるし、誰でも経験するようだ。少なくともスタジオの中には、出す足を間違えてうろたえる人が沢山いた。そうすると先生は1人ずつの横に立って、一緒にステップを踏んでくれた。



通りのステップを練習、おさらいした後に、先生はまず女性の列と男性の列を向き合うようにして2列作った。そして男性の列の真ん中に先生が入った。こうして初めての男女ペアでの練習が始まった。

はこのクラスの受講者は男性5人に対して女性10人と、男女比のバランスが悪い。仮に先生を入れても、女性が4人も多いのだ。サルサも他の社交ダンスと同じく男女のペアで踊るものなので、この差をどうやって埋めるのかが気になった。

も、意外とすんなりと練習が進んだ。女性を2人ずつにしたグループの前に男性が1人立ち、男性1人に対して2人の女性を交互にパートナーにするという方法で、ペアでステップを踏む練習をした。男性が2人と踊った後は、男性の列が1つ隣に移動して次の2人と踊る。その繰り返しで男性がローテーションすることで、全ての人との組み合わせで踊る事が出来るし、女性は必ず先生と組むチャンスがあるのだ。

の時に向き合った男性たちは、みんな本当に個性的だった。まったくと言っていいほどにステップを覚えていない人から、自分独自の小技を交えてくる人まで様々だった。出す足を間違える以前に、リズムもずれていて、音楽を聞いていない人と組む時には、英語での説明なんてもう問題ではなかった。こういう時には一度止まって、次のワンツースリーから再スタートさせるしかない。

きなり踊るとなると、お互いにまだぎこちないし、男女のステップが少し違うため、実際に動き出してしまうとそんなに上手く意志の疎通が出来ないのが難しいのだが、スタジオに流れたリズム(歌の入った音楽はまだで、初めはリズムのBGMだけなのだ。)に合わせて体を動かすのはとても楽しいことだった。ただワンツーワンツー♪と言っているだけなのに、一曲終わったらみんなしてニコニコ顔で、愉快に拍手していた。

1日目はこうして終了した。これって、もしかしたらとっても楽しいかもしれないと思った。踊りには言葉の壁なんてない、それはきっと本当なのだ!








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