ABOUT
CommunityCollege

コミカレESL潜入記


一話完結、Grammar109

が選んだGrammarの夏期講習は、5月の最終週から7月の最初までの6週間という短期の講座だった。1回3時間の授業が週に3回ある。このGrammarは夜の部しか無かったので、今まで午前中の授業しか行った事のない私はためらった。夜の部に通うと、夕飯の支度もあるし、なにかときついなぁと思ったからだ。でも今回は6週間だし、ちょっと頑張ってみることにした。

度それと時期を同じくして、夫が地元の大学でESLを始めることになった。もちろん彼は夜の授業しか通えないので、どうせなら夜に2人で勉強すればよいねと、私は1人で妙に納得した。通う場所は違うけれど、同じ曜日が重なっていたので、それも都合が良かった。

方前に食事を作ってしまい、夫か帰宅する前に私は学校に行く。入れ替わるように帰ってきた夫は、食事を食べてから、自分も授業へ行った。
こんな感じで6週間が過ぎていった。



方の高速道路は帰宅ラッシュで渋滞していた。5時を過ぎると、残業しないで帰宅するアメリカ人たちによって、道路が一気に混雑してしまうのだ。授業は6時からなので、私の通学時間はラッシュアワーにしっかり重なっていた。そのうち渋滞にはまらないように、ちょっと早めに家を出て、図書館で時間を潰す事にした。

業の最初の日は、それまで知らなかった初めての教室だったので、探して回ってしまった。それまでのノンクレジットの校舎から、主にクレジットの授業を行う新館の方へ移動したからだ。壁の白い校舎の中は、なんとなく冷房の効きさえ強いような気がしてしまう。

間ぎりぎりになって教室を見つけた。部屋に入ると、中には私の知った顔は1人もいなかった。私はそれまでずっと午前中の授業だけを受けていたのだから、当然かもしれないけれど、すでに知り合いのクラスメイト達が数人集まって会話していたので、なんとなく心細さを感じた。輪に入れるのだろうか・・・ちょっと心配だった。



当の先生は、ESLをもう長い間受け持っているという、60代くらいの物静かな女性だった。私がそれまで出会ってきた先生の中では、最も冗談が通用しなそうな、そんな硬い雰囲気があったのでつい緊張してしまう。

業が始まってすぐ、この授業はもしかしたら退屈?という予感がした。

室の机を円形にして、1人ずつの顔が見えるように座るというのがこの授業の基本形だった。しかし、それで何かを話し合ったりする事はなく、ただただ単調に教科書通りにページを進んでゆくだけだった。もしかすると、自習でも出来てしまう内容だった。まさか毎回これでは、先生がいる意味が無いような気さえする。

rammarの授業で指定された教科書は分厚く、基本的なbe動詞のルールから名詞、動詞、形容詞、副詞のルール・・・と続いていた。この辺は飛ばすのかなぁと思っていたら、驚いた事に、先生は1番初めの章から手を付け始めた。隣の席にいた人が「おいおい、こんなのに時間とらないでくれよ」と言いたげにうなだれていた。

れは6週間の授業では終わりそうになかった。授業のペースは遅くはなかったが、反復のような練習問題も全てこなしてゆくので、時間が掛かっていた。輪になった学生に、練習問題を一問ずつ答えさせてゆくのだ。先生は黒板を使って解説をしたりしない。教科書を読んで、学生がわからないと言った部分だけ補足的に説明してくれるだけだ。ううむ、なんだか物足りないぞ。



回後には、学生達はみんな授業に退屈している様子だった。自習でも出来てしまうと、みんな思っていたからだ。そんなある日、トイレの中でクラスメイトの1人が「この授業は最悪〜」というような事を愚痴っていたら、中に先生がいたというハプニングがあった。

生はその日以降、授業に僅かなディスカッションの時間を設けたり、Readingの小説のコピーを配ったり、練習問題を飛ばしたり、やや変化したようだった。だいだい毎週の流れが出来上がって、月曜日は教科書とReadingと復習テスト、火曜日は教科書とReadingの内容を元に書く作文、木曜日は教科書とReadingの予習・・・という感じで進んでいった。

でこそこそと文句を言いながらも、授業には全員が出席していた。もう誰もが教科書は終わらないと分かっていたし、初歩的な英文法もやり直すことは大事だと思ってのことだろうか。・・・いや、やはり単位のかかっている授業は、下手な成績を残せないからだろう。



にしても、こうしてあまりにも良い事を書いていないのはどういうことだろう。

のGrammarの授業は、日本で中学、高校と英語を習っていればおそらく簡単のはずだ。それでも私は今回の授業を通して、知らなかったルールを沢山見つけたし、忘れていたり曖昧に覚えていたことを再確認できた。それに、Readingで渡された小説はみんな興味深い内容で、読み応えがあった。単語調べも頻繁にしなければならなかった。これはとても有効だった。(Grammarの教科書とReadingのレベルはマッチしていなかったけれど・・・。)

は、何が不満だったのだろう?

はり教科書どおりでなんのひねりも無い授業の進め方と、教室にまったく笑いが起こらず、雰囲気が沈んでいたことだと思う。羽目を外さない先生が淡々と教科書を読んでゆくと、学生達が羽目を外すチャンスが無い。こうなると、授業が無味乾燥というか、熱が感じられないというか・・・上手く表現しにくいけれど、それまで恵まれていただけにとても物足りなかったのだ。

業を修了して1週間後に、ファイナルのテストと、それまでの小テストと作文とを含めた成績が送られてきた。私の成績はまずまず良好。他の皆はどうだったろうか。きっと、みんな同じように良い成績だったのだろうと思う。なにせ、教科書は最初の半分も使っていないのだから。

ころで、6週間のESLを共に終えた夫と私。夫が通っていたのはReading/Writingだったのだが、そちらの方がずーーっと難しく、課題も多く、ハリがあった様子が感じられた。ううむ、やはり大学のESLの方が内容がよいのだろうな。でも、彼の使っていた教科書をチラッと覗き、不覚にも目眩を感じた私には、コミカレの初級ESLが適当なのかもしれないが。
 




SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送