テレビで見たりCDを聴いたりしているうちに、歌詞カードを見なくてもなんとなく口ずさめるようになっているように、自然に英語の部分を覚えていることって意外と多い。たとえ歌詞の意味などわからなくても、“そういっている風”に聞こえるままに真似しているだけでも。でも、せっかく英語の歌詞を覚えたのなら、その英文を上手く活用させて使えるようになってしまえないだろうか?・・・そんな訳で、私はJapanese
Popsから使える英語があったら覚えておこうと思いついたのだった。
一曲目:「I HAVE NEVER SEEN」
ちょっと古いけれど、安室奈美恵の「I HAVE NEVER
SEEN」という曲のタイトルを覚えているだろうか。このタイトルを覚えていれば、もうそれだけで現在完了の経験を表す基本文を1つマスターしたと言えよう。決して大袈裟ではなく、「会話・読み・書き」全てにおいて使用頻度が高い文章なので覚えておいて損はない!
「I HAVE NEVER SEEN」は「have+動詞の過去分詞形」で、過去から現時点までの経験を表す現在完了である。この曲のサビの部分「♪I HAVE NEVER SEEN 見たこともない♪」はそのまま意味を言っているので、ここだけでもセットで覚えていれば色々と使いまわしが出来る。
もし「I have never seen him.」と言えば「私は彼を見たこと(会ったこと)がない」という意味になるし、否定のneverを外して「I
have seen him.」にすると、「私は彼を見たこと(会ったこと)がある」となる。さらに文頭にhaveを持ってくれば「Have you ever seen him?(これまで彼に会った事ある?)」というように質問も簡単に作れる。ちなみにeverの否定形(not
ever)がneverである。
時制の文法のテストでは現在完了形を正しく書けたとしても、会話で当たり前のように使うのは慣れていないとかなり難しい。実は普段の生活をする上で、現在形と過去形さえ使えればシンプルな日常会話は十分できるのだ。でも、いつも手持ちの現在形と過去形だけで表現していたことを現在完了で言えるようになったら、会話の質はグンと上がると思う。平坦な表現だけでは弾まない会話も、ちょっとした新しい手を加えれば生まれ変わる。
この曲名「I HAVE NEVER SEEN」を基本にして、単純に動詞の部分だけを変えれば「○○したことがない(ある)」という表現を全て言い表すことができる。例えば「I have never eaten Natto.」で、「納豆なんて食べた事ないわ!」というように納豆嫌いの人はそのまま使えるし、「Have
you ever eaten Natto?」で「納豆を食べた事がありますか?」と外国人に質問できる。そこから日本食トークを始めるも良し、納豆の解説をするも良しなのだ。
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