亜米利加的
◎栄養学◎

 Fat freeにしてちょうだい  

康を気遣うアメリカ人はけっこう多い。有害物質というわけではないのだが、食品に含まれるFat(脂肪)はひどく嫌われている。そんな脂肪を敬遠するアメリカ人にとって、Fat Freeの食品は救世主のような存在なのだ。

メリカでスーパーに行くと、商品の多くにFat Freeと書かれているのに目が行く。私がかつてコンビニでアルバイトをしていた頃、日本でも無脂肪乳や無脂肪ヨーグルトが急激に売り出された時期があった。好調に売れてゆく商品を見つつ、無脂肪という響きは「ダイエット効果」を期待させる力があるのだろうと思った。確かにそれは事実だが・・・。

メリカの無脂肪食品はとどまる所を知らない。今や何でもFat Freeで当たり前なのではないかと錯覚するほどだ。時々、少し違和感を感じるのは、生野菜のパッケージや、砂糖が惜しみなく使用されているキャンディ類などにもFat Freeと書かれていたりするからだろうか?(嘘ではないけど。)



私は食品に含まれる微々たる脂肪分をFat Freeにしたところで、あなたがさっき食べていたフライドポテト3本位で元が取れちゃうんじゃない?って言いたいのよ。

製品や食肉に至っては、かなり細分化された脂肪の表示を見ることが出来る。牛乳は大きく分けると4種類ある。普通の牛乳と、2%Fat、1%Fat、Fat Freeである。私はアメリカでこのFat Freeを飲んだ時、「牛乳の白が透けている」ように、薄い牛乳だと思った。ちなみに現在我が家では2%を愛用しているが、これは日本でよく飲んでいた低脂肪乳に近いように思う。

て、もう1つ乳製品売り場のFat Freeを紹介したい。低脂肪とFat Freeはヨーグルトやチーズにも多発している。チーズケーキを作ろうと、クリームチーズを探しに行ったら、そこには3種類のクリームチーズがあった。普通のと、低脂肪、そしてFat Freeだ。Fat Freeのクリームチーズで作ったチーズケーキは、果たして美味しく出来るのだろうかと、どうしても気になったのでFat Freeを買った。結果、クリーム感は弱いけれど普通のチーズケーキが出来た。Fat Freeも上手に使ってみるとよいかもしれない。

肉はどうだろう。私の中にあった古いイメージでは、アメリカ人は分厚いステーキをレアで食べていそうだったが、実際の食生活の中では、1番脂肪の少ない鶏肉を使う家庭が増えているらしい。皮や骨が取り除かれた状態でパックになっている鶏肉によっては、99%Fat Freeなどと表示がある。皮のついた鶏もも肉で、カリッと揚がったから揚げなんて、アメリカ人は家庭では作らないのだろう。

に、ひき肉を見てみる。アメリカのひき肉(特に牛)には、商品のパッケージやラベルに、使用された部位まで表記されていることがある。ひき肉は脂肪分も多いので、赤みの多い部位を使ったという表示があると消費者は安心して買うことが出来るのかもしれない。さらに私がよく利用するスーパーでは、牛ひき肉の引き具合にも5種類くらいあるので便利だ。ひき肉に含まれる赤みの割合が95%、93%、90%、85%、83%・・・・のように、いろいろある。余談になるが、これでハンバーグを作ると、お好みのジューシーさに調理できるのでよい。

々日本人とアメリカ人とでは、体格や体質が異なるとはいえ、アメリカにいると肥満の人が非常に多いと思う。しかも肥満度がちょっとやそっとではないレベルだったりする。時々子供でも、見るからに不健康そうな肥満の子がいる。彼らを連れ添っている親の多くは、やはり肥満だ。子供の肥満の主な要因は、遺伝や親の生活習慣であることが多い。

の現実から、アメリカ人がFat Freeに執着する気持ちもわからなくはない。しかし私に言わせると、それはただの現実逃避のような気がする。Fat Freeの商品を購入して、体形を気にする多くの人達が、週に1回ハンバーガーのセットを食べていたりするからだ。(これは生活習慣の1つとも言えそうだが)

at Freeの商品を選択できるということは、食生活の上で非常に有効で、良いことだと思う。問題があるとすれば、Fat Freeが生み出す安心感によって、もっと重要な肥満要因を見落としてしまうことだろう。食事や間食はどのように摂取しているか?生活習慣に問題はないか?運動はしているか?自分に甘くなっていないか・・・?肥満体形だと嘆く人には、時々自分の日常を振り返ることをお勧めしたい。


質(脂肪)は、もちろん摂りすぎてはいけないが、バランスのよい食事を心がける場合はある程度(1日45〜70gほど)は摂取するとよい。エネルギー源という役割のほかにも、体を構成する要素として不可欠なので、敬遠しすぎもほどほどに・・・。
 




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