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日本で外国人への免疫をつけるのだ!

英会話学校に潜入!「G」編

会話学校に潜入!の「N」編に引き続き、見学にすっかり味を占めたのか(?)今度は日を改めて、「G」というメジャーな英会話学校での体験レポートである。未知の場所への見学なのに、以前ほど怖気づかなくなった自分にも、一時帰国中だというのに暇な自分にも驚きである・・・。

の日はやはり前回と同じように、夜から友人と待ち合わせをしていた。待ち合わせの時間までまだ間があるのにもうY駅に着いていたのは、「今日は別の英会話学校に行ってみるぞ」と最初から予定していたからだった。自分がいつか日本で再び英会話学校を探す日が来る時のためにも、色々と比較しておかないとね。



「G」のY校は、おそらく数ヶ所にあるのだろうと思う。私が選んだのは、その中でも駅からのアクセスのよい場所にあり、テナントビルの上の階にあった。エレベーターに入ると、これから「G」に行こうとしている生徒達数人と一緒になった。彼らは大学生くらいで、偶然にも同じレベルのようだった。

付に行くと、そこにはきちんと制服を着て、名札をつけたお姉さんが座っていた。彼女も数日前に行ったメジャーな英会話学校「N」にいた受付の人と同じくらいの年齢に見えたけれど、ハキハキとして愛想も良く、とても礼儀正しかった。妙に親しげで、コテコテの作り笑いで、悪く言うと馴れ馴れしすぎた「N」の対応とは対照的に思えた。

もそも「N」は、英会話学校の中ではかなりカジュアルだ。あそこは英語を1から習いに行く場所というよりは、話に行く場所、外国人とコミュニケーションをとる実践の場所を提供している所・・・という感じもしたから、受付の人も訪問者に対してリラックスした会話をするように教育されているのかもしれない(詳しい話は「N」編を参照)。でも、私にとっては「G」の堅めな対応の方が好きだった。私は「N」でも言ったように「英会話学校を探しているので話を聞かせて欲しい」と伝えた。



付のお姉さんは、どうやら「G」ではマネージャーと呼ばれる役職らしかった。私は彼女に連れられて、小さな部屋に通され、机を挟んで向き合って座った。それから彼女はパンフレットと料金表一覧とを持ってきた。話が早くて、なかなか良いぞ。

ずは、手渡されたお約束のプロフィールの紙にあれこれと記入した。当然ながら、数日前に「N」で記入したものと同じにした。多少プロフィールに手を加えてみたが、動機の欄にはまたしても「海外旅行に行ったら現地の英語にコテンパンにされ、英語を習いたくなった」のだと書いた。1つだけ「N」で書いたものとは違う点は、しばらく自分でラジオやTVのNHK英会話をやっていたという、渡米前の経験を付け加えたことだ。



然にも、私が見学に行った頃に重なるように「G」ではシステムの変更があったらしく、パンフレットは出来たての真新しいものだった。システムの変更に伴って、料金やレベル分け、それに時間割も多少変更になったという。このマネージャーとの話から、私は「G」という英会話学校の特徴を学んだ。

ず、「G」では固定制で、なおかつ担任制で授業が行われている。固定制というのは、毎週決まった曜日の決まった時間に授業を受けるというやり方だ。「G」の場合、数ヶ月単位での学期があるようで、その期間は固定の時間割で通う必要があるということになる。固定制は時間に不規則な人には向かないという欠点がある。でも欠席分は振替が出来るらしい。

ライベートレッスンについて質問したところ、驚いた事にそのY校では現在プライベートの新規受付はしていないとのことだった。講師の総人数と現在の生徒数から、新規のプライベートは不可能だからという理由だった。どうしてもプライベートをという人には、空きが出来るのを待つか、他校の紹介をしているという。

もかく、その時に「G」が力を入れていたのは、プライベートよりも新システムでの経営を軌道に乗せるということだったのかもしれない。その新システムは5人か8人ほどの2種類のグループレッスンを組み合わせたもので、レベルと授業の進行に合わせて人数を変えて授業を行うというものだ。このグループと担当の講師は毎回同じ顔ぶれになるため、学校の授業のように親しげな雰囲気でレッスンができるという。なるほど、エレベーターで会った人達はクラスメイトだったという訳だ。

直言って、私はこの人数はレッスンを受けるにはちょっと多いのではないかと思った。確かに毎回同じ顔ぶれならば、授業をいちいち自己紹介から始める必要もないし、それなりのメリットもあるのだが。固定制の時間割と、このグループレッスンの仕組みを聞いて、私の中で「G」のイメージが一層「英語学校っぽく」なった。



う1つ、「G」の特徴は講師の構成にある。「G」では、他の英会話学校が「講師はすべてネイティブスピーカー」とうたっているのとは異なり、日本人の講師を採用しているのだ。実は私の夫が渡米前に「G」に通っていたのだが、その時にも日本人の講師とも授業が組み込まれていたのを思い出した。

前の私は日本人の講師から英語を習うということに否定的な考えをもっていた。理由は、日本人同士だと妙に恥ずかしいと感じる事と(お互いもっと早くコミュニケーションできる共通の言語を持っているのに、という不自然さもあって)、それにたとえ講師といえど、日本人の英語の発音は子供の頃に身につけたものでもない限り不自然な発音であろうと思っていたからだ。特に私にとっては、英会話を習った最初の目的は外国人に免疫をつけるということだったし、心のどこかで、英会話は外国人に習ってこそ・・・というような盲目的な部分があったのだ。

も、これは誤った思い込みだったように思う。日本人講師に英語を習うのには、確かにメリットもあるのだ。「G」のマネージャーは、「本当の初心者の人には日本人講師とのレッスンを半分の比率で行っている」と言っていた。なぜなら、本当の初心者にとっては、外国人講師に英語で解説された事など完全には理解できないからだ。もしもそこで日本語の通じる講師だったならば、分からない事や細かいニュアンスを日本語でフォローしてもらえるという訳だ。

の日本語によるフォローに甘えきって、すぐに日本語で助けを求めてしまうのではないかという懸念もあるけれど、私が「How are you?」以降の会話が何一つ分からないようなレベルだったとしたら、外国人講師との授業はチンプンカンプンで、苦痛にも成り得ると思う。

は英会話を始めた時に、義務教育の英語に感謝した。教科書の意味はともかく、読めるだけでもよかったと思った。でも、今から英語以外の言語を習うとしたらどうだろう?まったく基礎も分からないで、ABCをどう発音するのかさえ知らないような新しい言語を習うとしたら?レッスン中、外国人講師が終始聞きなれぬ言語で話しているけれど、その10%も理解できないとしたら・・・それはとても辛いし、レッスン料の無駄である。日本人講師に外国語を習うとしたら、メリットはそこにあると思う。



と通りの説明を受けて、マネージャーは私にレベルチェックを勧めてくれた。とうとう来たか・・・怖いような、楽しみだったような、複雑な一瞬である。私は自分のレベルが気になっていた。2年前に、ろくに自己紹介も出来ず、何も言えず、ただ聞かれたことに必死になって答えていた自分の姿が思い出された。それから月日が経ったし、ESLにも色々通った。それでもアメリカでは全然ダメな私がいる・・・。日本では私の英語、コミュニケーション力はどう測られるのだろうか。

「G」のレベルチェックは、講師との1対1での会話である。その間約15分ほど。まず日本人講師が登場し、その講師との会話の様子がまずまず良さそうだったら外国人講師と交代するという。外国人講師の出る幕無しだったらどうしよう・・・。1人きりで講師を待つ私は緊張していた。思いもよらぬ所で、日本人同士での英会話を経験することになったのだ。

アがノックされて、30代後半くらいの男性が入ってきた。彼の手には小道具らしき「英語すごろく」があった。すごろくの一コマずつに、何色が好き?好物は何?等々の短い質問が書かれていた。このすごろくは会話が全く出ない場合に使われるのだろうか。その時は結局使わないままだった。私は意外とふっ切れていて、しかも張り切っていた。つっかえながらも言いたい事を言って、聞かれたことにはその答えだけでなく、Because・・・といちいち理由を説明までした。

会話学校に初めてやってくる無口な人と比べたら、きっと私は積極的に見えたことだろう。3分ほどの会話で、その日本人講師の男性は外国人の講師を呼んできますと言って席を立った。私はお礼を言って、「It was nice talking to you.」と挨拶をしたので、彼は少し驚いた顔をしていた。私がそんな事を言ったのは、学校などで誰かとの会話が終わった時にいつもこう言うクセがあったからだけれど、思えば変な見学者だ。



国人講師は数分後にやって来た。カナダ出身という、30代くらいの女性だった。この人は私に英語を習いたい動機や職業などについて質問していたが、そのうち雑談になっていった。その内容は、彼女の日本人の彼氏についてで、この異文化カップルについての話で時間が過ぎてしまった。そういう話は女性同士ならではだし、妙にリラックスしてしまう。

はこのカナダ人の講師に「彼と2人でいる時は何語で話をしているの?」と聞いた。すると彼女は日本語を習っていて、彼は少しだけ英語を話せるらしく、基本的には半々でコミュニケーションを取っているという。会話自体は不完全ながらも、フィーリングが合うのだと言っていた。その気持ちは分かると同調したら、嬉しそうに笑っていた。そんな訳で、レベルチェックは結構打ち解けた雰囲気で終了したのだった。

ベルチェックの最後に、講師は私の採点表をざっと書いてマネージャーに渡したようだ。マネージャーが再び現れると、「本当に、英語を習った経験が無いんですか?信じられない!」と言い始めた。(・・・ごめんなさい、習ってます。)こうして、私は自分の変化が客観的に判断されたことに少し安心したのだった。この私、アメリカでは手も足も出ないくせに、なんと日本にいる限り「けっこう上級者」になれてしまうのだ!



は「G」は真面目に英会話を習いたい初心者の人に向いている学校だと思った。何曜日は英語の日というように規則的に通えて、授業も担任制の固定制になっているから生徒の進歩にあわせてのケアが期待できそうだったからだ。日本人の講師も必要な人には心強い存在だ。それに「N」よりも丁寧さ、質の高さを感じた。「N」には自主的に通いたい時に通い、フレンドリーに会話しようという良さがあるから、こればかりは自分の求めている学習法によって選び分けるしかない。

定制の学校に通う人は、当然その曜日は自分の予定を学校の為に開けておかなければならないが、予約制の学校に通う人は自分の好きな時間に通えばよい。どちらが良いかはその人の性格によってくると思う。固定制になっていた方が「この日は英語」と割り切って通う励みが出るという人もいれば、予約制のフレキシブルな方が直前に予定が入ってもそちらを優先させられるから良いという人もいる。(ちなみに「N」は予約制である)

後に、私が今回の見学とレベルチェックで痛感したのは、英会話学校での英語と暮らしの英語は異なるということだった。日本の英会話学校で私を迎えてくれた英語は、きれいで正しくて優しかった。そこには崩れた英語や、流行の言葉遣い、ひどい訛りのある英語などはないし、親切でゆっくり話を聞いてくれる人たちがいる。とても居心地がいいな・・・と思った。同時に、ここで上級者の仲間入りをしても、また現地の英語の分からなさに本当の実力を見せ付けられて、打ちのめされるんだろうなぁとも感じたのだった。




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