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日本で外国人への免疫をつけるのだ!

 映画をみよう(その2) 

画レッスンに通いはじめた。GスクールのS校は、土地柄なのか少々落ち着かない雰囲気で、先生も生徒もよく言えばノリが良い、悪く言えばちゃらちゃらして(失礼!)いた。圧倒的に若い(=安いお金で英語を習いたい)生徒が多かった。S校はOPENしたてで、メジャー校特有の貫禄も感じないためか、ちょっと怪しかった。

がアルバイトのあとでGスクールに行くと、映画レッスンには常に10〜15人程度参加していた。1番人気がある時間帯には20人以上いたかもしれない。

の2では、映画レッスンで過ごした僅か2ヶ月間を、時間を追って説明してゆきたいと思う。



始めたて〜始めの10回

映画レッスンを始めたての頃、私は英語力はもちろん乏しく、さらには鎖国人間という問題を抱えていた。映画レッスンのノリノリな先生が突然私に、「じゃあ、ジーンズのスカートを履いた彼女っ!これはどういう意味?」と振ってきても、石化していた。

レベルとしては初級でも積極的な性格の人か、中級程度の人に向いているレッスンだった。というのは、グループで行うため、分からない事があろうにも、「何て質問したらよいのかしら」などとためらっているうちにどんどん先へ進んでいってしまうのだ。何も意味がわからないまま先に進むということは、その授業は迷宮入りしたも同然だ。

あの教室にいた、半分の人はおそらく理解するだけの実力があったのだろう。私はもう半分の、分からない人たちの中にいた。しかし、通いたい放題で始めた以上、辞めるつもりはなかった。この環境に、なんとかして慣れるのだ。



10〜15回

この頃になると、先生にも人気者とそうでない者がいるようになっているようだった。人気の先生は、ちょっとオシャレで俗っぽい、いかにも生徒に手を出してそうな(失礼!!)日本語も英語もペラペラのハーフ(?)の若者である。固定客と思われる女の子が、いつも前の方の席にいた。授業の内容が分かっているのか分かっていないのか、彼女は先生の放つ笑えないジョークにも嬉しそうに笑う。

生徒の中にも常連さんがいた。会社帰りのおじさんは、かなり映画そのものや英語を理解していたし、私には良くわからない質問もしていた。それから、何故この時間に?と思うようなおばさんもいた。この人はもともと英語圏に暮らしていたのか、臆することもなく日本語発音の英語を勢いよく発しては教室内を盛り上げていた。それから、現役大学生くらいの若者が多かった。




15〜25回

この頃には、始めてから一ヶ月以上が経過していた。私の収穫は、S駅周辺の土地感覚の向上と、映画への興味と、生徒の観察と・・・って、全然役に立ってないかもしれなかった。

Gスクールの新企画、映画レッスンは試行錯誤している様子で、日によって段取りが少し違ったり、先生がいなかったりと荒が目立つようになって来た。生徒の入りは相変わらずだったが、先生によっては空いている時もあった。そして予告していた時間割り通りでない事があったり、生徒に配られるセリフのコピーもその日によっていいかげんだったりした。チラシに書かれていたCNNなどのメディアは取り入れられる気配がなかった。先生も始めはペアで行っていたのが1人に減った。

ある日、初めて見る先生に当たった。彼は日本に来たばかりで、日本語を少し話していたがほとんど理解できない様子だった。はじめ、いつもと同じ先生が登場し、彼の名前を紹介してからどこかへ行ってしまった。そのあと、残された新人先生は戸惑いつつも授業を始めた。いつもは日本語を交えて解説してもらえるところも英語だったので、生徒もつまらなそうにしていた。なによりいきなり放り込まれた教室で、辛そうだったのはその先生だった。



25〜最終回

私はS駅付近でのアルバイトを辞めた。そこでGスクールS校の映画レッスンは続けようかどうしようかと悩んでいた。

私は映画レッスンで取り上げられていた映画を何度も見た。この映画レッスンで、日本語字幕ではなくて耳に頼ってみようという、良いきっかけは生まれたと思う。とはいえ中級レベルのグループになんとなく付いてゆくのにも疲れていた。

悩める私に、意外な形で映画レッスンとの別れがやって来た。


映画レッスンは突然終わったのだ。Gスクールの映画レッスン自体が、突然閉会してしまったのだ。3か月分先払いにした金額も、一月分だけ返金された。原因は色々と思い当たるが、まず講師不足、システムの不備、生徒への対応など全ての点で上手く行かなくなったのかもしれない。

そして、S駅を本拠地とする英会話スクールHの存在も大きい。Hは小規模ながら個性的な営業を展開している、パワフルな英会話スクールだ。そこの売りの1つに「映画レッスン」があったのだ。私ははじめ、GスクールがこのHのやり方を模倣したのだと思った。実際のところは不明だが、Hからも何らかのクレームがあったのかもしれない。「真似をするな!」と圧力が掛かったのではないか?

ともかく、事実は謎のまま、Gスクールの試みは失敗に終わったのである・・・。




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