Minimu's
DAY BY DAY

みにむー日記

おやっ?
みにむーなの?


★minimu、ヤーマン。ノープロブレム。23週間★

日本からアメリカに戻り、いよいよ学校が始まった。クラスの内容には付いて行けるけれど、この授業を難なくこなして好成績を貰うためには自宅での多大なる努力が必要なのは目に見えていた。これまで以上に読み書きの比重が大きすぎる。1回の授業を終えると必ず宿題が出る。小説や教科書を読んで、それに関するエッセイを毎回書かされるのだ。せっかく週に2回というスケジュールにしたというのに、これでは今まで以上に忙しい。(詳しくはコミカレ参照!)

学校の合間を縫って、妊娠23週になるころにジャマイカへ旅行へ行った。この旅行は“第1期夫婦2人時代”最後のバカンスになるだろうと思った。(第2期夫婦2人時代は子供が巣立つ頃に到来する。)

私たちはminimuを妊娠する前までのペースとは打って変わって旅行やバカンスにとても積極的になっていた。私が妊娠した時に、私たち夫婦には目に見えるタイムリミットが定まったのだ。数ヵ月後にはminimuが登場してしまう。そうするといくつかの事は今までのように自由気ままに出来なくなる。大人中心の生活から、minimu中心の生活に変化するのだから。

こうして夫婦2人での1大イベント、ジャマイカ旅行が決行された。NYからジャマイカは4時間ほどで、思いのほか近い。真冬のNYから常夏ジャマイカへ・・・夢のような逃避行である。限られた時間をゆっくりと過ごそうと、私たちは滞在型リゾートを選んだ。ホテルの敷地内はカップル専用となっていて、小さな子供は1人もいない。minimuには悪いけれど、しばらく2人気分を満喫させてもらおう。飛び切りの贅沢をしているのは分かっている。生まれて初めて見る透明な海に感動しながら、私は「こんなことでも無ければ経験できなかったことかもしれない」と思った。

minimuをきっかけとして、実際に私たちの生活は大きく変化していた。これまで物事を「いつか出来る」と先延ばしにして結局やらずに終わっていたことも、アイデアが浮かんでもどうしようかと優柔不断でいるうちに意気消沈していたことも沢山あった。けれど、例えばダンスパーティの隅っこで自分も踊ろうかどうしようかとじっと悩むくらいなら、思い切りよく立ち上がって一緒に楽しむ方がどんなに幸せな気持ちになれるだろうか。人生には冒険しなくては分かり得ない、素晴らしいことがまだまだ隠されているのだ。

ジャマイカの温暖な気候とそこに流れるのどかな時間は、私にとって最高のリフレッシュとなった。そんな変化をもたらしてくれたminimuに感謝である。冒険冒険と言いながらもただ1つ尻込みしてしまったことは、全頭ブレイズド・ヘアに挑戦することかな?私には左右に3本ずつのミツアミをじゃらじゃらさせるのが精一杯であった・・・。


★minimuボコボコ、30週間★

アメリカで出産を経験された方はご存知かと思うが、こちらの定期検診はとてもあっけない。日本のように母子健康手帳を持ち寄る習慣はないし、超音波は見ないし、ウエストは測らないし・・・これは好都合なのだが。産婦人科で行う検診のメニューは毎回同じだ。尿検査、体重・血圧測定、赤ちゃんの心音を聞く、問題なしなら以上で終了である。しかも、この問題なしの合格範囲がとてつもなく広そうである。

こちらでは体重が増えても、「エクセレント!」とか「ベリ〜グッ!」などと賞賛されるため、過度の肥満に対しても全く緊張感が無い。おまけに「もっと水やジュースを飲んで、お肉をいっぱい食べてね」などと励まされている。私はとっくに日本では要注意のレベルまで巨大化しているというのに・・・まずいぞ。

気になることがあるならば自分から聞かない限り特に指導されないので、質問したい事はあらかじめ用意しておいた方が無難である。検診の最後に「質問は?」と言われることもあるけれど、英語ではすぐに思いつかずに「OK!」などと勢い負けしてしまうと悲しい。風邪をひいているのに、「How are you?」と聞かれると条件反射的に「I'm fine.」
と答えてしまう日本人の性を感じる。

ボコボコと胎動するminimu。これは口で言い表すのはちょっと難しい、変な感触である。口の中から舌で頬をグリグリ押す感じに少し似ているけれど、自分の意思とは全く関係なく動くのだからおかしい。minimuも自分の存在感を主張してきているのか、元気が良い。私も自分の出っ張ったおなかが妙に可愛い。



学校が始まって2ヶ月、春休みがやって来るのがこんなにも待ち遠しかったのは初めてである。この頃は運動不足に拍車をかけるかのように学校の課題がとても厳しく、プールに行く時間さえ課題によって奪われ気味である。やるからには中途半端な手抜きは出来ないし、気を抜いて取り残されてしまうのも怖い。でも、これは自分の処理能力の限界にかなり近い状態だ。

終わりの見えない課題に押しつぶされそうになると、こんなはずではなかったのにと途中で投げ出したくなる。だんだん家の中が荒れる。余暇が奪われる。眠い。日記を書く時間も無い。今学期は週2回で、余った時間はゆっくり過ごそう!なんて浮かれていたので、決してこんなはずではなかったのに・・・。

課題に取り組む間、色々と考えさせられた。自分だけがこんなにも大変だと感じるのは、自分の中に「だって私にはminimuがいるんだから」という甘えがあるからではないのか?新学期が始まる前、自分でこれを始めようと決心したのだから、minimuがいる・いないに関わらず自分の力不足なだけなのではないか?

そういえば言い訳はしたくないとずっと思っていた。前学期が終わる頃、私は新学期の申込みについて悩んだ。前の教授がスキップを薦めてくれたことは嬉しかったけれど、これまで以上に内容が難しくなる事も心配だった。見分不相応なレベルで学ぼうとしても、知識が身に付かないのはよく分かっている。

そんな時に、minimuが産まれたら今までのように学校には行けないだろうなぁ・・・と思った。好きな時間に、好きなことを学べるのもこれで最後かもしれないのだ。これでラストチャンスかもしれないと思った時、私の中でちょっとぐらい大変でも頑張ろうというやる気が奮い起こされた。この「初心」を忘れてはいけない。

分厚いファイルや教科書を数冊入れた鞄はとても重い。トラックのようなmiyamu号は車高が高いので、乗車する時は自然に「ヨッコラショ」と口から出ている。教室のテーブル付き椅子はとても狭いし、おなかが当たるので疲れてしまう。学校の授業中にボコボコ動くのはちょっと困る。でも・・・。こんなこと最初から分かっていた。それでも自分で最後まで頑張ろうと思ったのだ。






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